8月27日(水)と30日(土)に夜叉ヶ池に行ってきました。
当初、30日(土)は鈴鹿雨乞岳のリクエストでしたが、太平洋側が暑いこと、ヤマビルの問題があり、どちらも夜叉ヶ池に行くことにしました。
夜叉ヶ池は美越国境線の秘境で、希少固有種のヤシャゲンゴロウをはじめ、たくさんの他では見られない高山植物の宝庫です。
見られた花は、セントウソウ、クサギ、イワタバコ、ミズヒキ、ヤマジノホトトギス、ヤマボウシ(実)、栃の実などなど
また、海抜1100mの夜叉ヶ池は夏でも涼しく鹿はいるものの、そのバランスが良く保たれている場所です。
なかなか行けない場所にあり、登山口も今年の6月までは福井県側からも岐阜県側からも以前の大雨による土砂災害、地盤崩れで入れず、やっと今年の6月に入れるようになった場所でもあります。
22年に、やまやで岐阜県側から三周ヶ岳を目指した際に訪れた場所ですが、あまりの薮の濃さに三周ヶ岳の一つ手前の尾根で引き返した覚えがあります。
27日は薄曇りで正午頃に少しだけ雨がぱらつく微妙な天気で、夜叉ヶ池でゆっくり昼食を食べて、夜叉丸までのピストンとしました。
この日は太陽は出てないのですが、蒸し暑く、夜叉ヶ池まででも大汗をかきました。
湿度がこれほど身体に来ることを思い知らされました。
夜叉ヶ池までの道は登山口から西日本有数の大トチ(岩谷の大トチ)まで川沿いを高巻きして歩きます。
幹周り10mの大トチはまだまだ生命力があり、堂々としたその容姿は、人間の存在をちっぽけなものにしてしまうくらいの威厳がありました。
川沿いは涼しく快適です。十分の休憩後そこから約標高差500mの登りが続きます。
ここは、北アルプス燕岳に登る合戦尾根を彷彿させる急な尾根で、登高欲を満たすには充分な手ごたえがあります。
夜叉ヶ池から先は30年程前までは登山道は切り拓かれてて、通りやすかっのですがそこから先は自然保護区に制定され草木を刈ってはいけなくなり、藪漕ぎが必至となっています。 今回行った時は、そこそこ通れるように刈ってあったようにも思いますが… 夜叉ヶ池も昔は湖畔まで入れ、ゲンゴロウを間近で見ることはできましたが、現在はロープが張られ、行くことができません。
また、木陰がないので夏場、晴れた日はここでゆっくりすることはできません。
ただ気温が低いので、日差しさえ遮る場所であれば快適です。
27日は天気が怪しかった事、湿度が高く登りでけっこう体力を使ったこともあり夜叉丸で引き返しましたが、30日は絶好の快晴で快適この上なく、夜叉ヶ池山(夜叉姫山)まで行ってきました。
美越国境の山々がくっきりと見え、自然豊かな最高の場所です。
夜叉ヶ池山から先の三国岳までは残雪期しか行けないのですが、その先も藪が多いものの少しだけ道らしきものがあります。
テープもあったので行けるのかも知れません。
夜叉ヶ池から下、谷までの道は急登ですが、ブナをはじめ緑が美しい場所です。
下りでもゆっくり楽しみながらこの場所に自分がいられる幸せを噛み締め、お客様との楽しい語らいの中下山してきました。
心からリフレッシュできました。 お客様も色々なバリエーションが混在するこの山に大満足のご様子でした。
また、大雨など無ければ、秋の紅葉シーズンに行きたいですね。
帰りは今庄スキー場の温泉が休業のため、南条の花ハス温泉へゆったりと入って帰りました。
2025年8月最後の山は涼しい夜叉ヶ池で締めくくりです。
9月以降は京友禅 禾口木丙(のぎぐちきへい)での地方イベント再開のため、あまり日が取れませんが、それでも平日5日間、土日2日間は空けて皆様のリクエストをお待ちしています。
9月はまだまだ暑いかも知れませんが、それはコンクリートアイランドの街での話し。山では着実に秋が来て、爽やかな時期が来ます。
ぜひ、皆様、ご一緒に快適で安全な登山を楽しみましょう!